RDG6 レッドデータガール 星降る夜に願うこと (角川書店単行本)[Kindle版]

 一応続刊全てKindle papaerwhiteで読みました。どうも隠蔽がサブテーマではないかと。
 まずは姫神様の正体。途中でほぼ分かります(最終6巻でほぼ種明かし)けど明確には書いていません。ただ、主人公が舞う最も効果的な時期・時間を考えると石楠花の咲く季節の早朝になるかと思います。持つべき扇子は日の丸しかないでしょう。天晴でもいいと思いますけど本文中には”白い扇”としか書かれていません。少なくとも飾り扇では無いと思います。
 さらに、バッドエンドのシナリオが丸ごと隠蔽されていて推定するしかないのですが、作中で先代の死後に人類が絶滅していることから映画ターミネーターみたいな相互確証破壊か?。姫神様が語るかと思いきや言霊の都合か語られぬまま終わります。この物語で解決されたはずの問題点、つまり主人公と人類存亡の因果関係という重大項目が明確に描かれていません。それにも関わらず、主人公本人よりも周りを固めることで解決しているように読めます。六巻の展開からいけば先代は核保有国に拉致→スカイネット暴走(ターミネーター参照)→自動報復システム作動→絶滅(ジョン救援失敗)と考えるのが手っ取り早いです。これを阻止する要素が多すぎてはっきりと限定していないところが物語として狡いところになります。最後のシーンはもう少し手前で惨劇回避の原因とならなければ分かりにくくなってしまいます。この結果と原因の順番に対する違和感が大きいのですがT-800以上のワイルドカードが多すぎる点からも因果律が完全に崩壊した混沌の世界らしい。式式言っている犬がいましたが、右辺と左辺がバラバラに動く世界で式は成り立ちません。悪役としての悪さが今ひとつ不足で主人公の面前でフライドチキンを食べる位の演出が欲しいところです。
 主人公本人の成長物語というのが隠蔽後の表面であるとするならば、実態は成長を支えるべき環境?でも、これではペラペラに薄すぎて軽すぎます。が、そんなところなのかもしれません。せっかく五巻まで盛り上がっていたのに肩すかし感が強すぎます。この六巻のpaperwhite進捗が80%あたりでどう終わるのか心配になってきました。
 まぁ、つまらなくも無いですが、今ひとつ論理的な展開やサブキャラの整理が足りません。隠蔽などせず、普通にヒーローがヒロインを助けてめでたしめでたし、でもいいのではないかというのが素直な私の感想。T2化するかもしれませんけど。主人公から母への手紙の返信は"NO FATE“のみ、程なくしてT-800が現れ人類の存亡を懸けた戦いが始まる…。いや、正直ターミネーターの方がすっきりまとまっていると思います。

 後日追記)Kindle版も単行本バージョンASIN:B00C17S66Kは廃版になったようなので文庫版(Kindleでは値段以外は同じです)に貼り替えました。