燃費を出すためにはタイヤの空気圧をある程度上げる必要があります。BluEarth-1についても例外では無いようでWebで紹介されているような燃費を叩き出すためには通常の指定圧230kPa+10%の250-260kPa程度では全然ダメです(少なくとも私の運転では)。圧力を上げると問題になるのはタイヤ毎の空気圧のバラツキ、グリップの低下、偏摩耗です。BluEarth-1は耐摩耗性に優れているらしく4000km近く走ってみてもタイヤ毎の削れ方は一定していて良い感じです。燃費タイヤに対してグリップは元から期待していないのでスタッドレス扱い。
残りがバラツキでこれは空気の抜け具合が大きく関係します。抜けにくいといえば窒素充填なのですが料金が掛かる上メンテナンスも面倒そうで一考しました。簡単のためタイヤ1本に入る空気は10L、空気の構成比は窒素対酸素が4:1、抜ける空気の構成比(タイヤの透過率)は窒素対酸素を1:3とします。この状態で運用すると、
充放圧回数:空気量, 酸素量, 窒素量, 窒素の割合
充填1:10L, 2L, 8L, 80% (最初に空気10L充填)
放置1:9L, 1.25L, 7.75L, 86% (放置したら10%抜けた、空気1L,酸素0.75L,窒素0.25L無くなった)
充填2:10L, 1.45L, 8.55L, 85.5% (最初の圧力まで再充填、空気1L補充,酸素0.2L,窒素0.8L入った)
放置2:9L, 0.7L, 8.3L, 92% (再度放置し10%抜けた)
充填3:10L, 0.9L, 9.1L, 91% (もう一度再充填)
放置3:9L, 0.15L, 8.85L, 98.3% (また10%抜けた)
数字上は3回目の充填で窒素(に限らず抜けにくい成分)が90%を超えます。最初から窒素100%入れれば手間は省けますがしつこく空気を入れ続けても実質的にはほぼ同様の効果が得られる計算になります。実際には計算通りではないでしょうけど、経験上タイヤを入れ替えた直後に空気圧が不安定になるのは抜けやすい成分が残っているためと推定できます。500kPa以上入れるロードーレーサー用のタイヤで乗っている内は抜けにくいのがしばらく乗らずにたまに入れると抜けやすいのはこういう理屈で説明可能のようです。
タイヤ自身が抜けやすい成分(酸素、二酸化炭素)と抜けにくい成分(窒素)をフィルタリングしているところがミソです。
結論:走行後に暖まった状態で給油とともに空気を入れられるだけ入れ次の走行までは駐車場で放置、走行前に冷えた状態で減圧調整してから出発という運用が最も合理的(コストを掛けずに窒素が多い状態で走れる)となります。私の場合、ローテーション時に空気を抜かないよう指示するのを忘れないようにする必要があります。100%窒素は充填できる場所が限られているため手間や料金を考えるとコストパフォーマンスは悪くなり私は採用不可という結論に至りました。
ほとんど乗らない、ゲージなどを持っていない、調整の手間など掛けたくない、汚いタイヤやホイールなど触りたくもないのいずれかに当てはまるならば窒素充填はアリかもしれません。空気圧調整はガソリンスタンドでサービスしてくれる所も(有料の所も)ありますので無理に自分で調整する必要も無いです。私もBLIZZAK REVO GZを潰すまではディーラーやガソリンスタンドでついでに頼んでいました。
以下、参考にしたページです。
タイヤの空気の事、窒素について!!(http://mados911.blog53.fc2.com/blog-entry-169.html)