RDGレッドデータガール はじめてのお使い (角川文庫) [Kindle版]

 連休を挟んだため、ひさしぶりに外来待ち時間消化。だいぶ前に何となくpaperwhiteへダウンロードしておいてそのままだった本作品。いや、もっと早く読むべきでした。
 出だしのペースが遅く、まさか紀伊山地やR168沿線が舞台だとは思いませんでした。目立つ看板がある国道からの分岐前を通るたびに登る日が来るだろうという予感はしていましたが…。
R168から神社への分岐(橋梁上では離合困難)
 この作品を読んで決断することとなるとは何の縁か。紀伊半島大水害直後のように警戒区域まで設定され危険と隣り合わせ(いつ路盤ごと流されるか、落石が直撃するかもしれず)で荒れる日もあれば順調すぎて拍子抜けの場合もあります。知ることの残酷さ、大自然の雰囲気がどこまで描き込まれるかが見所ではないかと思います。また、主人公を中心に人同士でのバトルが物語の中心になりそうなところがこの作品のもう一つの魅力となっています。
 続刊が長く続くようですが私としては都会の学園ものよりは紀伊山地の静謐さにあふれた作品になることを期待したいです。縁が無ければ近づくことはおろか「日本にある世界遺産の一つ」だけでメディアで紹介される山道や社寺ぐらいのイメージだけかもしれません。都会に住んでいるだけではあの空気は実感がわかないかと思います。R168,169やR311など紀伊山地を訪れたことがある方ならば作品の雰囲気がより分かりやすいかも。酷道区間走行や山登りをしていればなおさら。逆に言うと活字で読んだだけでは伝わらないところがあると私は思います。
 Amazonのレビューを読むと作者さんの事にやたら触れられていますが私は基本的に誰が書いていようが気にしません。ただし、自分の作品の解説を後書きなどで書いている方は減点です。(この作品のKindle版にはあとがきが付いていませんでした。後日追記、文庫版も同様にあとがきは無くKindle版との差は無さそうです。)
 というわけで、ひさびさのR168走行決定と続刊を買いたくなる作品でした。