グリル塞ぎ考察2011年版その2

 つづき。グリルを塞いだ場合の問題点を考えてみます。ウォーターポンプ故障など複合要因が無ければ、外気温が10℃未満ではオーバーヒートの心配はほとんど無いのですが3.4.は気温の影響が小さい項目かつあまり注目されていない部分かもしれません。

1.オーバーヒートによるエンジンブロー、電子制御が正常に働いていればこの状態にはなりにくいです。ラジエーターファン作動やら内部EGR停止(全量外気吸入)、冷却用の燃料投入等に始まり最終的には燃料カットなど恐ろしく複雑な制御で危険領域に入らないように作られているはずです。吸気量センサの値が正しいとすれば冬場はよほど回さない限り内部EGRが効いたままになっています。高温の排ガスを吸い戻すことにより自動的に「シリンダー内の混合気温度」は保たれているようです。外気温が低いほど内部EGRが効果的で高温下ではクールドEGRの方が効くことになります。

2.エンジンルーム内温度上昇による部品の劣化進行、オイル、ゴムや樹脂部品に対しては懸念が残ります。金属部品については心配するほどの高温になるような部分は少ないです。ターボ車と比べたら文字通りぬるいです。

3.吸気圧低下によるエンジン出力低下、塞ぐ部分がまずいとリストラクターとして働き出力が低下します。タコメーターを付けていれば5000rpmまで回りきらなくなる(40g/s付近でサチって4000rpm位から上がらなくなる)のが最も分かりやすいです。この状態になると吸気量不足で内部EGRが解除できなくなりエア不足回避モード(別の見方をすると常時エコモード運転)となります。燃費改善という意味ではいいかもしれませんが規定の出力が得られないと高速で合流や追い越しに失敗する原因になりかねません。特に外気温が高いときにこの状態に入ると1.や2.の懸念が顕在化して危険かもしれません。私の場合、必要な出力が出ないと徹底的にペダルを踏み込むので燃費が却って悪化します。50g/s以上、5000rpm回る状態を維持するのは必須条件。そのためには塞ぐだけで無く必要な部分を必要なだけ開ける必要があります。

2011版、ナンバーの上側中央は吸気確保のため開けています。左サイドはインバーター冷却用のつもりでしたがこの状態では…。

4.塞ぐパーツでの重量増加および破損の懸念、やってることはデッドニングと似ていていつしか塞ぐ目的が静音性の追求へと変わり大量に詰めてしまった車もあるとか、無いとか。エアロパーツの多くが空力によるメリットよりも重量増加によるデメリットの方が大きいとか何とか…。まぁ、基本的には余計なものは付けない方が壊れません。逆に塞いでいたことで部品の脱落を免れた部分もあります。

 1.や3.に関連してNHW20には無くZVW30やNHP10アクアが搭載しているクールドEGRの技術はただ単に圧縮率を向上させるだけで無く内部EGRとは違ってノッキング対策にも一役買っています。ZVW30がレギュラーのみで静かでハイオクチューンが効かないのはこの技術が効いているようです。逆にいうとEGRバルブや経路が壊れ排ガスが取り込めなくなると激しくノッキングする可能性があります。内部EGRが徹底的に効く冬場の低温下ではクールドEGRやハイオクガソリンを使わずとも自己着火によるノッキングは起きにくいという理論になります。あまりのガソリン価格上昇から現状のハイオク100%からスタッドレスの間だけでもレギュラーを混ぜる事を検討しています。吸気圧不足でもノッキングが発生しやすくなるため限界の見極めは微妙ですけど。
 いずれにせよエンジン出力を確保したまま燃焼効率を改善するのは非常に難しいです。オイルの粘度や添加剤は気にするのにオイルフィルター(2010.11.27からDENSO MF-102へ変更済)は全く無関心だったり、グリルを塞いでもEGRは全く考えていなかったり何となく変えるぐらいなら何もせずペダル操作で粘るのも一つかと思う今日この頃です。まだまだ見落としている部分がありそうです。

Prius ODD Meter 183337km.