ハイゼットS201PとミニキャブU61T
車検のため朝一でプリウスを京都トヨペット七条本店に入庫しました。イベントと被ったためお店は大繁盛です。毎度の事ながらスタッドレス付きの代車が無いためレンタカーを手配しました。コストダウンのため軽トラ。ひさしぶりに比較記事を作ってみます。今回はバイアスが掛かりすぎた自分のプリウスは抜きで軽トラレンタカー同士です。
昨夏に一度借りたハイゼットかと思い込んでいたので出てきた車両をみてびっくり。三菱ミニキャブ。たしか昨年夏で軽自動車から撤退して現在はスズキのOEMになっているはずです。ま、そこら中で走り回っているので特に問題はないでしょう。
まずは仕様を比較。荷台寸法は代表的な数値であり、オプション/特注仕様も多いため参考値です。その他のデータはできるだけ実際に借りた車両の車検証より。
車名 | ダイハツハイゼット | 三菱ミニキャブ | トヨタプリウス(参考) |
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型式 | EBD-S201P | GBD-U61T | DAA-NHW20 |
車体寸法 | 339x147x178cm | 339x147x179cm | 444.5×172.5x149cm |
荷台寸法 | L1940*W1410*H285mm | L1900*W1400*H290mm | N/A |
ホイールベース | 1900mm | 2200mm | 2700mm |
最小回転半径 | 3.7m | 4.0m | 5.2m |
車体質量&GVW | 730kg,GVW1190kg | 750kg,GVW1210kg | 1260kg,GVW1535kg |
原動機の形式&排気量 | KF,0.65L | 3G83,0.65L | 1NZ-FXE,1.496L |
スペック上では軽トラ同士での差はほとんど分からないのですが実際に乗ると結構違います。最初に困ったのが車内の収納がミニキャブには全然無い。ハイゼットはダイハツだけあってかダッシュボード上からシートの合間までこれでもかと細かい収納機能を持っているのですがミニキャブはほとんど車室内に収納場所がありません。
次に、走り出してすぐに気づいたのが2速へのシフトアップの速さです。ハイゼット3ATで最もイラついた(返すときにMT無いか聞いた)部分でミニキャブは発進してからシフトアップするまでの時間がかなり短くMTでの操作感覚に近くなっています。ハイゼットは引っぱりすぎる気がします。まぁ、MTならこの辺は自分で荷物の重さなどに応じて適当に調節できますがレンタカーは学祭等での使用が多いらしくMT需要があまり無い(よって配備の予定も無い)そうです。
それからしばらく走って気になったのが前輪の位置。ハイゼットは普通貨物以上のトラックと一緒で運転席の真下に前輪がきますがミニキャブは乗用車に近く足の先付近になっています。写真を並べるとよく分かります。
ハイゼットとミニキャブ、見た目はほとんど同じ。
この前輪の位置が違うことによりトラックに乗っているか乗用車に乗っているか結構微妙でキャブオーバー感覚(?)が薄いです。普通乗用車と比べれば車体が小さい上に小回りが効くので調整はできるのですけど違和感があります。ホイールベースが長いと直進安定性がよくなるという利点はあるはずですが高速走行するだけのエンジンパワーも無ければ理由も無い車種です。したがって、ハイゼットの方が狭苦しい山岳路や市街地では圧倒的な小回りの良さで使いやすいです。市街地はともかく、農道だったり落石だらけや積雪路など実際に使える(タイヤが載せられる)道幅が狭くなるとタイヤが通る軌跡が小さいことが決定的に重要になります。安定度の悪さは速度を徹底的に落とすことで対応できますが寸法は運転では小さくできません。
さらに、荷台に登るためのステップがキャブのすぐ後の荷台下に両方とも付いていますがミニキャブはステップの幅が狭くゴツい冬用のシューズやゴム長靴では引っかかってしまいます。
ここまで書いただけでどっちがベストセラーでどちらが撤退に追い込まれたかはいうまでもありません。ユーザーの使い勝手が全然違います。一日乗っただけでこれだけの差。たかが軽トラされど軽トラ。特装車で無くとも標準仕様でさえ奥が深すぎます。
こうなるとスズキキャリイも乗ってみたくなりました。