プリウス

 ようやく考えつきました。気づきそうで半年以上も気づけなかった。やはり歳を食ってしまったのか。
 ゴリラプラスNV-SP200DTと比べてAVIC-MRP006の自車位置を特定する精度が低いという点については受け取った当初(2012.12.15)から分かっていました。ただ、それがなぜか?ようやく今日になって分かった気がします。
 それは、地磁気センサの有無。
 NV-SP200DTには手で持ち歩くために電子コンパス機能として地磁気センサを載せています(ユーザーが直接センサのデータを見られるのは歩行モードのみ)。このセンサを起動時に補助的に使うことでGPSを測位していなくても停車したままの状態で自車の向きが特定できます。前回駐めた位置と方位が分かれば後は加速度センサからの慣性航法で推定できます。駐車位置で地磁気センサが使えるかどうかの判定はGPSを測位している内にチェックしておけばいいはず。
 これに対して、楽ナビポータブルAVIC-MRP006は駐車場に駐まっている状態での向きはバラバラで動き出してGPSの位置情報から進行方向を特定します。GPSを捕捉してしまえば差は無くなりますが、測位するまでの間、元の向きが分からないまま加速度センサだけででたらめな動きをすること(地図上で進行方向とは真逆の方向に動くことすら)がたまーにあります。常にでたらめになるならばクレームになるのですが再現性が低く困っていました。
 なぜ、たまにしか狂わないかは駐車場に駐めたまま、GPSの測位情報をAVIC-MRP006とGWR73sdの両方で表示させて眺めていると設置場所が悪いのか日本の衛星みちびき対応が無いからかAVIC-MRP006の方が測位に手間取っています。
 地図平面上で自車位置を特定するだけならば最低3つの衛星を捕捉する必要があります。ただ、方位まで特定するためには2地点以上で3つ以上となり敷居が上がります。ビル街など衛星からの電波が届きにくい場所やナビ本体の設置場所自体が特定の向き(Aピラーやルーフ方向)からの電波を遮断/反射している場合、その方向に衛星が偏ると中々正しい向きをつかめなくなります。これはGPS衛星が静止衛星では無いため原理的に防ぎようがありません。GWR73sdで世界地図上にプロットした衛星の位置を見ると分かりやすいです。
 地磁気センサを使えば一発で求まる自車の方位をGPSの情報だけから計算するのは大変という話ではないかという推定です。屋根付き駐車場などでGPS衛星からの電波が届きにくい場所に停めている場合は厳しい可能性(+そんなところでも地磁気は拾える可能性、あくまでも可能性)があります。日本の市街地ならば、FOMA基地局との相対距離から計算した方が初期位置特定は確実かも。
 ここまで分かれば、センサ追加とはいわずとも対策はできそうです。車速パルス入力では車両の向きとは関係がないため対策になりません。