キンドル,小説

意味不明のタイトルでどんな内容かいな?と思いながら読んでいるシリーズ。『のうりん』同様に1巻2巻は結構微妙でKindle paperwhiteで他の作品との合間に読み進めていました。この巻で大体評価できると思いました。おかしいのは野郎ばかりのはずの業界に都合のいい女性がいる点ですがそこはフィクションということで。全部おっさんにしたらほとんどノンフィクションになりそうな変なリアリティがあります。(売り上げも時間に対して対数ln(t)でサチると思われる)
Amazonのコメントを見ると実際の業界人から見たらおかしい点はあるようですが変なリアリティへの拘りが面白さを激減させる事が多々あるので突っ込み承知で無茶振りしていると私は思います。業界告発本ではなく、妙に見てきた感がありすぎる単なるエンターテイメント作品のはずですから。
ぶっちゃけ、この作品見てどちらかというと安心しました。まぁ、私もSI業界の人と誤解されたりとか(スキル的に)何でそっちに就職しないのか?何人からも何度も聞かれたりしました。私の場合は就職時に京都にアサインされ、東京を離れることで大半は回避でき、これは松尾さんやお稲荷さんに感謝すべき点かと。それはともかく、商売がらみの話が好きらしくこの巻で出てくる主人公の実家の親父さんとのエピソードから仕事を解決につなげるプロセスが非常に良く書けていると思います。逆に言うと、一巻から大半を占めるグダグダの社内プロットは社会人にはウザいかも。
ド素人の新人が主人公でTCP/IPとかIOS(AppleではなくてCiscoの方)とかさっぱりな人が読んでもスジが分かるようになっていて、一般化がよくできています。そうそう、誰かの怒りに触れたのか?この三巻では主人公の上司の年齢ネタがどっかに消えていますが私の予想ではexp(3.41)超で、実際には予想さえ失礼になるかなと。