エレクトロニクス

 数年以上(CD-Rは10年以上のものも)読んでいない古い光学メディアを処分することにしたのですが効率良く破壊するのが難しく困っています。検索するとカッター等で一枚ずつ処理とか専用シュレッダーとか出てきましたがどちらもコストパフォーマンス的にイマイチです。
 要は簡単に読み出せない状態にしてしまえばいいので切断精度が悪いレシプロソー(マキタJR104D)で強烈な振動や衝撃を与えつつ2つ切りにすることにしました。高温でバラバラに割れたり飛散するプラスチックの塊を切るため保護メガネなど保護具の着用が必須です。表面からの飛散を防止するためクラフトテープを貼っています。また、ドライでは刃が保たないので切削油が大量に必要です。条件を探りながら100枚弱処理した感触では金属加工用の油を使うよりも水溶性の切削剤を大量に掛けた方が冷却や切り屑の排除効率がいいかもしれません。
 通常の加工では割れては困るのですけどデータをランダム(デタラメともいう)に破壊するためには都合がいいです。
一応、切断。
 この状態からデータを取り出そうとするのはよほどの覚悟というよりは執念が必要です。切削油が付着しているためベタベタですし切断面からヒビが入っているため破片がバラバラと落ちてきます。
20枚*2セットを処理。
 14枚では余裕だったので25枚に挑戦したところ刃の温度が上がりすぎたため20枚程度が適当(?)という結論になりました。重要なデータが入っている可能性があるならば10枚程度で四つ切(半円を重ねる)も検討する余地があるかもしれません。
25枚(約30mm)は厚すぎました。
 途中で刃が引っかかったのかクレーターのような凹みができました。一部は熱で溶解した模様です。主材料のポリカーボネート樹脂の融点はウィキペディアによると約250℃とのことで切削面はこの温度を超過しています。ただ、自己消火性を持つ難燃素材なので切断中にディスク自体が燃え出す危険は小さいです。飛散防止用ガムテープが焦げるか?と思いましたがそんなことはありませんでした。偶然ディスクに貼ったままのポストイットもまとめて切っていましたが焼けた跡はありませんでした。
バイメタルの貼り合わせ境界。
高温のまま切ろうとすると刃の塗装が剥がれてしまいます。
 以上、記録メディアを破壊するためにレシプロソーを使うのはかなり乱暴な方法なのでおすすめはできません。