小説

 ようやく見つけたこのシリーズの明らかなミス。それは、四巻292ページで主人公が上着を脱いでおきながら300ページの挿絵(というよりもほぼマンガパート)ではバッチリ上着を着ています。301ページで問題発言を言ってのけ、その直後の見開き二連続のインパクトが強すぎてどうでもいいっちゃいいんですけど。
 巻末のto be cultivated…は全く合わない(ちっとも耕作しとらんし、上品にもなっとらん)のですがこの四巻はほんのすこしだけまともなパートが増えてきます。なぜ、料亭が非常に高額な料金が取れるか(高いところから予約が埋まるか?)一端と思われる鋭い考察もちらっと出てきます。ヒントは農の実家でのおもてなし料理。まぁ、表現や状況は相変わらず…ですけど。
 最初から完全に暗黒面に落ちているベッキー(三巻表紙)の大活躍迷惑も滑り出しているので収束するのではないか?と期待しとります。一巻の農業に対する主人公の思い入れはボツレベルですが、この巻のスピーチはだいぶ成長を伺わせます。最後のクレームx2による強制終了発言を除く。ここで主人公がどちらか一方を選んだら物語は終わります。が、まだしぶとく三巻で前振りがあった海外組と合流して続くようです。
 十三年もの間主人公が奥美濃の農村にいたという設定と標準語を話すというのは噛み合わない(小学校だけでほぼ確実に染まる)ので、その辺も微妙に気になったり。どさくさに紛れて巻頭カラーに長良川鉄道の実車両カラー写真が入っていたりもう何がなんだか。
 既刊のペースでいけば次は来年三月なので備忘録。

小説

 一巻だけ読んでダメっぽいので二巻以降はKindleで出たら(出なかったら放置)にしようかと思っていました。タイトルを見たままパロディの塊に下ネタの嵐です。が、恐ろしく繊細な編集・校正が行われているらしく、不気味なぐらい誤字脱字が少ない。ぱっと見メチャメチャでも極めて読みにくいというレベルで収まっています。一巻は最後の3分の1あるいはA4 1~2ページに要約出来そうな内容だけですが後続の振りと考えれば巻の区切りが不味いだけ。あるいは見切り出版と考えられます。無茶苦茶なフォントの使い方やヒロインの暴言の数々(一巻から酷い)も、フィクションと強調しておきながら実在の商品・地名・組織名が多い、読み手が無駄な行間を読まなければライトでは無くなります。
 ふと、見かけたAmazonのレビューで「これはもうラノベじゃないね。」という一言を読んで2~4巻を全て文庫本で発注。一気に読んでみて3巻付近で化けてます。なので故意に3巻レビュー。農民・畑耕作では無くのうりん!で踏みとどまって非常に危険なネタである農業後継者問題やなぜ農業・酪農・林業(岐阜は漁港が無いので漁業・水産加工はほとんど無い、琵琶湖クラスになると淡水湖でも漁港がある)が凋落したか家電業界と繋がるところもあったりします。場所が美濃なので名古屋ネタ(ドアラ・シャチホコ・タライかき氷等々)も混ざってます。
 しかし、ソフトバンクグループは風穴開けるのがうまい。というのが正直な感想。これ、大手出版社だったら大半編集かボツの憂き目だと思います。まぁ、徹底的に品がなさ過ぎるのは事実。
 あと、3巻では訳の分からん都道府県ネタで京都が農業で何も思いつかないような書かれ方しています。が、スルーしているのが正解かもしれません。ヤバ過ぎるネタを仕込んで校正が掛かった可能性もあるかな。
 流通にも話が飛んでいるのですが、生産者・販売者の方は直売などで購入者が本気で欲しいと思って買っているか?場の雰囲気で買っているか?それともタダの冷やかしか?よく見ているなと思う今日この頃です。売りっぱなしで上手くいかないのは共通。

小説

 何度かレビューを書いたものの気に入らず全てボツにした因縁の作品。不意にまとまったので公開します。1から8巻まででリメイク版は読んでいません。経験上、論説文ならばともかく物語を焼き直して良くなるケースは極まれです。
 たぶん、読む人によって印象がかなり違う作品。それでも、私はライトノベル(というジャンルで販売されている本)の中では最も良く書けている面白い作品だと思います。

 以下は、続刊を含めて完全なネタバレとなるのでシリーズ全て読んだ方か読む気が無い方以外はお勧めしません。

小説

 一言でいえば女の子のためにロケットを作って飛ばす物語。ただ、何か損してる。後半はかなり良い感じですけど中盤は読むの止めようかと思いました。正直主人公のキャラクターがブレまくってるのが問題です。周辺の脇役が非常に良く描けているのが救い。
 構成と校正がライトというよりかなりラフです。ざっと一読しただけで以下の粗が。この手のライトノベルにしてはまだ校正抜けは少ないようですがそれでも目立つミスが2ヵ所。特に2番目は酷い。
167ページ:稼働部位を作る→可動部位を作る (全てが完全に稼働しなければ飛びません)
223ページ:二週間の退学→二週間の停学 (誰が読んでも分かる誤植)
以下2つ追加)もう少しあるかと思っていたら案の定。
260ページ:メモリはRAMだし→メモリは不揮発RAMだし(SRAM/DRAMオンリーの一発勝負設定もアリ?)
302ページ:危険物取扱法及び違反火薬類取扱法違反→消防法及び火薬類取締法違反? (わざと実在しない法律?)
 あと、比推力の説明は蛇足。ハイブリッドにもっていく前置きかと思いますけど、先へと続く鍵は燃焼剤であり方式の選択云々はあまり関係ない。方式を変更するに至る理由は安全性の向上のハズ。私には元ネタがさっぱり分からない記述は多々ある(当然読み飛ばす)のに比推力にページをさく理由が不明です。図解も何も無いしそもそもロケットの説明書では無いはずなのに説明と進行のメリハリがいまひとつ。メカ中心で行くなら島の地図などでは無く1号からのイラストと諸元一覧が付いてしかるべき。折り込みの18号イラストが3段+フェアリングとなっているのがこだわりか。FMEAまで付けろとは言いません。ライトですから。
 最大の突っ込みどころとしてはタイトル。ちっとも放課後で済んでおらず24時間戦えますか状態です、いろいろと。副題のSchool escape velocityの方がまだマシ。私が付けるなら『ばくれロケッティア』。勢いだけはロケットかな。

小説

 どこかのサイトを見ていて気になったため文庫版を上下巻まとめて購入して一気読みしました。土日更新できなかったのはこのためです。読んだ後に下巻カバーの背表紙の概要(?)を読んだのですが「巨大企業相手に闘う男の姿を描いた」という通り一遍の表現はこの小説の重要な点が欠けています。闘っていたのはもちろん主人公である中小企業の社長さんと従業員達であり、最大の被害者である事故の遺族の方々なのですけれど、それだけでなく問題の巨大企業内でも銀行内でも法廷でも警察署内でも闘う人たちが描かれています。闘うメンバーの共通点は善悪ではなく己の利益であったり、スジを通すためです。単に悪の大企業に立ち向かう正義漢というだけではこの物語のおもしろさは半減です。私は、悪役メーカーの役員がひっくり返る(主人公側に転ぶ)かもと勝手な予想もしましたがそんなことは無く徹底的に突っ走ってしまいました。お決まりとなっている最後の最後にウルトラCをぶちかますのは意外な人物です。なぜかこの人はドラマ版のキャストには入っていません。
 小説のタイトルを見ただけで分かるとおり、ほぼ完全に三菱リコール隠し – Wikipedia事件をなぞっています。ただし、あくまでも闘う人たちの熱い物語であり、技術的な面(ハブの強度がどうやって確保されるのか)や根本原因(D型の設計)には触れていません。あと微妙に母子死傷事故の現場をずらしてあったり、運送会社側の問題はなかった等、細かい配慮がされています。平行して主人公や従業員家族の問題も出てきますが主人公を公私ともに逆境に追い込んでおき、最後に一気に解決するパターンが見え透いていて微妙です。
 最後に、改めて実際の事件の内容を読んでみるといかに深刻な問題か、メーカーとしての責務とは何かを考えさせられました。

小説

 実家から引き上げた荷物の中に高校の時に購入した『夏への扉』が出てきました。ラジオで聞いたような記憶があり、検索してみると1995年にNHK-FMのラジオ放送で朗読(?)があったのをきっかけに有隣堂(たぶん横浜駅西口地下)で購入したらしい。1994年7月31日の38刷。今買ったら何刷までいっているやら。
 かなり古いSF小説ではありますが今読んでも良くできていると思います。アメリカ風といったらいいのか非常に楽観的で無茶な設定やご都合主義もありますけどそういう話だと思えるような作りになっています。

小説

 実家からそう遠くない(高校の通学途中で駅を通過していた)場所で起きた凄惨な事件について書かれたノンフィクション小説。たまたま現場近くをプリウスで通りかかったので気になり京都に戻ってからAmazonで購入して読んでみました。事件の詳細まで知りませんでした。この事件の後も酷い事件は続き収まる気配はありません。
 文庫本の第1刷発行(1998年)から12年経っているのに届いたのは初版でした。当時相当な話題になっていたはずでも10年以上経つとこんなものなのでしょうか。単に文庫本が売れていないだけなのか単に関わりたくないのか。

小説

 ブログやらamazon.co.jpなどネットワークのインフラが普及してから発展したさまざまなサービスと今後の展開について触れています。ここのブログを作るまではいまいち実感がなかったのですがトラックバックやアフィリエイトなど新機能を使ってから読み直してみるとそうなのかと思う部分もあります。