キンドル,小説

 出版された当初、自転車乗りの間で話題になった作品です。が、単行本(2007年発行)が高くて文庫(2010年発行)が出たら買おうと思ってそのまま…。
 そして時は流れ、Kindle版が発行され値段も安くなっていたので待ち時間が延びたときのためKindle paperwhiteに入れていました。
 年度初めのためか今日は外来での待ち時間が非常に長かったので一気に読み終わりました。
 選手の立場からサイクルロードレース競技の駆け引きがレース内・外を問わず、一見すると良く描けていると思います。ヨーロッパからのスカウトやドーピング、レース中の事故など難しいところまで触れられています。
 ただし、残念だったところも。ヨーロッパがどう特別なのかはあまり触れられていませし、欧州選手がとてつもないパフォーマンスを見せつけることも無いです。この作品だけ読むとなんかすごそう位。ぶっちゃけ、バリバリ伝説のカルロス・サンダー(WGP250ccチャンピオン)みたいな選手がカッ飛んでいって格の違いを見せつけるとか主人公が負ける演出が欲しかったかも。最大の見せ場であるゴールスプリント勝負も無い。レースという枠内で見ればアシスト最大の犠牲はゴールスプリントの数秒のためだけに何時間も延々引き続ける所だと思うのですが…。
 主人公は国内屈指のチームに所属しているはずなのに他のチームメンバーとのバランスも今ひとつ。主人公のどこがプロ新人なんだかサッパリ分からん。さらっと勝ってしまい、仕事をあっさりこなす強すぎ頭が良すぎ運が良すぎる主人公がチラホラ出てるのが最も残念な所かも。
 私は主人公自身が何を犠牲にしているのか?が重要だと思うのですが、この作品では分かりにくくエースがアシストを犠牲にするところが強調されすぎています。タイトルが内容を食っています。途中までの描写では優秀かつ戦略的なエースの犠牲に報いるハズの対応が何でそうなるかな?という内容。終盤で無理矢理合わせようとしていますがかなり無茶です。少なくともボトルの水を他のプロがスルーして新人(?)主人公だけが気づくという事は無いでしょう。現実的には水を入れたままのボトルを国際線に載せる点でも無理が残ります。不調のエースが給水しないのを見て見ぬ振りをしたり、ボトルの水は入れっぱなしで国際線に乗るのがこの作品世界のプロなのだという描写か何かフィクション設定に対するフォローが必要なところかなと。
 強力な適性を持った主人公が単純に世界最速を目指さない辺りも今風の作品です。単行本として出版されていますが読み直すとボロが出る辺り、内容的にはライトノベルに近いかもしれません。

プリウス

 2年前の日記美山の桜2011と同様の写真を撮ろうとして昨年は失敗(つぼみと散った後しか撮れず)。通院でかなり遅くなったものの何とか日没までにたどり着くことができました。週末は天気が荒れるらしく、体調がイマイチながら2年連続で撮れないのも嫌なのでとんぼ返りで撮ってきました。まだ満開ではありませんが、天候からたぶん今日が撮影には最適だったと思います。
 百聞は一見にしかず?で文章で書くよりも写真を見てもらった方が早いです。逆光を避けるため雨天だった2年前とは撮影方向は逆です。
美山の桜2013
桜花アップ
帰路・天神川通の桜
 ところで、私のプリウスはこの2年間だけで10万キロ超えていました。タイヤはもちろん、ぱっと覚えている外装だけでもフロントガラス、ヘッドライトASSY、ドアエッジプロテクター、フューエルフィラオープニングリッドASSY等が変わっています。バッテリは2個ともそのまま継続稼働中です。実績上、走行用バッテリよりもフロントガラス、補機バッテリよりもエンジンオイル(あるいはガラスコート)の方がランニングコストが高いです。過走行につきパーキングコスト(!?)は知りません。
 時間の経過を露骨に意識させるので私は桜の花が苦手です。

Prius ODD Meter 240675km.